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日の呼吸と同じく、月の呼吸にも適合者がいるのか?鬼滅の刃考察

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鬼殺隊の剣士たちはまず基本五流派(「水」・「炎」・「雷」・「岩」・「風」)を学びます。

基本五流派から自分に合った呼吸を見つけられるならそれでよし。合わなければ、自分自身で学んだ呼吸をアレンジしていくのもよしです。

しかしその基本五流派ですら「始まりの呼吸(日の呼吸)」をアレンジした亜種であることが判明します。

呼吸法が生まれたのは戦国時代でしたが、当時、基本五流派とともに鬼殺隊にあった呼吸法に「月の呼吸」がありました

これは継国巌勝つぎくにみちかつ、もとい黒死牟こくしぼうが編み出した呼吸法です。「鬼滅の刃」本編では黒死牟の血鬼術になっていますが、呼吸法としての「月の呼吸」あるいはその痕跡はヒノカミ神楽や黒刀のように鬼殺隊(人間側)に残っているのでしょうか?

なぜ「月の呼吸」が残っていると思うの?

結論から入ると、失伝したはずの「日の呼吸」の痕跡が鬼殺隊に残っていたからです。

「日の呼吸」の痕跡

「日の呼吸」はすべての呼吸の原型でありながらも当時の剣士たちが「痣者」になったことで立て続けに死んだこと、縁壱よりいちが鬼殺隊から追放されたことなどが重なって産屋敷うぶやしき一族ですらその全容を掴めずにいました。

しかし煉獄家もとい歴代の炎柱が代々引き継いでいた「炎柱の書」で縁壱と日の呼吸の存在が記されていたように、鬼殺隊は「日の呼吸」を知らずともその痕跡を知っていたのです。

その痕跡とは黒刀です。

黒刀は黒く染まった日輪刀を指しています。

炭治郎がこの黒刀の所有者になりましたが、鱗滝左近次うろこだきさこんじ煉獄杏寿郎れんごくきょうじゅろうの反応は芳しくありませんでした。

黒刀の剣士があまり歓迎されない理由

その理由をかいつまむと

  • 黒刀の剣士は呼吸の適性が分からない
  • 呼吸の適性が分からないゆえに黒刀の剣士は自身に合った呼吸を自力で探さなくてはならない
  • 大抵の場合、相性の良い呼吸が見つけられずに殉職してしまう
  • そのため「黒刀の剣士は出世できない」と言われている

とのこと。

けれども黒刀は「日の呼吸」の適性がある証拠で、本来であれば鬼殺隊に歓迎される色です。

ところが先述したように「日の呼吸」は鬼殺隊から失伝したため、黒刀の剣士たちは不遇な境遇に陥るしかありませんでした。

……だとしたら「月の呼吸」はどうでしょうか?

「月の呼吸」もまた元を辿れば鬼殺の呼吸です。

それなら「日の呼吸」と同じく適性がある剣士がいてもおかしくはありません。が、その可能性はゼロだと思います。その根拠は2つあり、1つは「紫色の日輪刀」について鬼殺隊側のキャラが何も言っていないこと。もう1つは黒死牟の想いです。

「月の呼吸」が残っていない根拠その1、紫色の日輪刀

「月の呼吸」が残っていない根拠として鬼殺隊側が「紫色の日輪刀」について誰も触れていないことが挙げられます。

黒刀は鱗滝も煉獄も「出世しない」と発言したものの、それ以降はこれといった台詞はありませんでした。

「紫色の日輪刀」は黒死牟が使っていた刀の色を見るに、「月の呼吸」の適性をあらわす色だと考えられます。

もしも「月の呼吸」あるいはその痕跡が存在していたなら

紫色の日輪刀もまた黒刀と同様、分からないことがある」

と教えてくれたはずです。

けれども鬼殺隊はそんな発言は一切していないため、「月の呼吸」は「日の呼吸」以上に潰えていたのだと思います。

紫の日輪刀を持つ胡蝶しのぶとの関係は?

なお紫といったら蟲柱・胡蝶こちょうしのぶを思い出すかもしれませんが、実はしのぶの日輪刀の色はあいまいです。

紫っぽくも見えますし、水色っぽくも見えます。それに加えて、しのぶの日輪刀はギミック剣(藤の花の毒が注入できる)であるため、しのぶと「月の呼吸」の関係はないでしょう。

「月の呼吸」が残っていない根拠その2、黒死牟の想い

ではなぜ呼吸法としての「月の呼吸」が消えてしまったのか?といったら、黒死牟に問題があります。

正確には黒死牟の想いが呼吸法としての「月の呼吸」を亡くしたような気がしてなりません。

黒死牟もとい巌勝みちかつが鬼殺の剣士になったのは「部下が殺されたから」……という建前ではなく、「縁壱よりいちになりたい」からでした。

もっと言うなら「兄として縁壱の隣に立ちたかった」のだと思っていますが、縁壱に近づく努力をしながらも巌勝の胸中には弟への憎悪と嫉妬があふれていました。

しかしその情念空しく、習得できたのは「日の呼吸」から派生させた「月の呼吸」。

おまけに「痣者あざもの」になったため、寿命はもうすぐ潰えようとしていました。縁壱を超えられない現実に愕然となる巌勝でしたが、

・「ならば鬼になればよいではないか」

という無惨の誘いに乗ります。

悠久とも言える時間を生きていける鬼となれば寿命の問題は解消され、余りある時を鍛練にあてがえばいつかは……と思った巌勝はこうして鬼殺隊を裏切ったのでした。

つまるところ巌勝は「月の呼吸」を自分だけのモノだと考えたのです。

その証拠に

・「兄上、私たちはそれ程大そうなものではない」

という縁壱の台詞に反発を抱いていました。

縁壱は「自分の呼吸が途絶えてしまったとしても、後世にて自分たちよりも凄い人たちが現れて同じ境地に至るだろう」という考えを明かします。

けれども巌勝は「理解できない」という体で、自分たちの呼吸がいつか消えてしまうことに焦っていました。

この想いが鬼殺隊から「月の呼吸」がなくなった原因だと思います。

そうでなくても当時の産屋敷当主を手にかけた剣士の存在なんて抹消されて当然ですし、黒死牟は精神が能力を左右させる血鬼術も身につけていました。

もしかしたら本人も知らぬところで「月の呼吸」を自分にしか使えないように、と異能を発揮していたかもしれません。

まとめ

「日の呼吸」であれば黒刀が遺されていましたが、反面「月の呼吸」は痕跡すらもありませんでした。

「月の呼吸」の色であろう「紫色の日輪刀」について鬼殺隊がノーコメントだったあたり、それは間違いないでしょう。

その原因は黒死牟(巌勝)という剣士の想いが少なからず関わっているように思えます。始まりの呼吸の剣士たち(初代柱たち)とは異なり、黒死牟(巌勝)は「自分の呼吸は自分だけのモノ」だと考えていた節があるからです。

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