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最終選別の厳しさは「鬼殺隊は鬼を倒す組織」ではなく「無惨を倒す組織」だったせい?

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漫画

「鬼滅の刃」序盤の山場、「最終選別」。

ここでは鱗滝うろこだきのもとで修業に明け暮れた炭治郎がその結果を叩き出すかどうか、また試験中に出会った異能の鬼・手鬼ておにを倒せるかどうかが見どころでした。

ところでこの最終選別、最終回を迎えた今となっては無惨と産屋敷うぶやしき一族の因縁をはじめ、鬼殺隊の在り方を如実に物語っていたと思えます。それは何故なのか、今回は最終選別の概要やその厳しさの考察などを解説していきましょう。

鬼殺隊・最終選抜、その詳細まとめ!勘違いされやすい合格条件とは!

鬼殺隊に入隊するためには藤襲山ふじかさねやまで年に数回行われる試験に参加し、合格しなくてはなりません。

その内容は藤襲山に入り、7日間生き残ることです。

飲食物を山中でゲットしなくてはならないことも過酷ですが、山には雑魚鬼たちが蔓延っています。

そのため実戦を積んでいない者が命を落とすのは当然ではあるものの、実は最終選別の合格ポイントは鬼と向き合うことではないのです。

鬼殺隊入隊・最終選抜について

・最終選別ってなんだっけ?

最終選別とは鬼殺隊の剣士になるための入隊試験です。

試験会場は1年中藤の花が狂い咲く藤襲山で、ここで7日間生き残らなくてはなりません。

その間、飲食物は山で調達しなくてはならないのでサバイバル術が求められます……が、最終選別のポイントはそこではなく

・山中には雑魚鬼たちがうようよいること

に尽きます。

藤襲山にいる雑魚鬼たちは鬼殺隊が最終選別のためだけに生け捕りにした鬼たちで、その強さは人間を2~3人にしか口にしていないこともあって弱いです。

しかし全集中の呼吸をマスターし切れていない者にとってサバイバルをしつつ、鬼が蔓延る山を生き抜くのは非常に厳しいのは言うまでもありません。

特に鱗滝が手鬼を捕まえてから炭治郎が撃破するまでの47年間は50人を喰ったという事実(このうちの13人が鱗滝の弟子たちと思われる)があるため、鬼と戦ったことがない者にとって過酷でしょう。

実際に炭治郎が受けた最終選別では28名中5名しか合格者がいませんでした。

リタイア(試験期間内に山を下りるなど)に関しては言及されていないので不透明ではあるものの、最終選別終了後のお館様こと産屋敷耀哉のセリフ

・「5人も生き残ったのかい 優秀だね」

を踏まえると、やはり生きるか死ぬかが最終選別の合格基準となっているのでしょう。

勘違いされやすい合格条件!

ところで生死の分かれ目が合格条件の最終選別ですが、実のところ藤襲山にいる雑魚鬼は討伐しなくてもいいとされています。

「鬼殺隊」というワードなどから勘違いされているものの、最終選別はあくまでも

・鬼がいる山中で7日間生き残る

ことです。

よって他の参加者を囮にして逃げ回ってもいいし、気絶している間に7日間過ぎていたとしても合格条件を満たしています。

最終選別のポイントは自力で生き残ること、これを達成できるかどうかなのです。

こうした厳しさから「ひどい」「気が狂ってる」「ナンセンス」といった批判が上がっていますが、最終選別の概要は妥当だと思っています。

なぜなら鬼殺隊は

「鬼を倒す組織」ではなく「無惨を倒す組織」だったからです。

鬼殺隊が「無惨を倒す組織」だった根拠、それは産屋敷一族の呪い!

「鬼滅の刃」原作コミック16巻にて産屋敷邸にやってきた無惨と耀哉かがやが対峙するシーンがありますが、そこで無惨と産屋敷一族の因縁が明らかになりました。

産屋敷一族の呪いとは?

その因縁の要点をまとめると、

  • 無惨と産屋敷一族は同じ血を持つ一族である
  • 無惨という怪物を生み出したため、産屋敷一族は「短命」という呪いを背負っている
  • この呪いを解く方法は無惨を倒すしかない
  • 産屋敷の男児は複数人いたとしても、1名を残して全員何かしらの理由で死亡する
  • 産屋敷の女児は13歳までに結婚し、苗字を変えなければ病気で死亡する
  • 産屋敷一族の人間は30歳まで生き残れない

となっています。

この「呪い」があるため、産屋敷家では男の子は女児の着物を身にまとう魔除けの風習をしていました。

ここで注目したポイントは「呪いを解く方法は無惨を倒すしかない」ことです。

鬼殺隊の剣士たちも鬼を生み出す原因である無惨の打倒を目指していたものの、鬼殺隊をまとめている産屋敷家もまた鬼を倒す理由の根本は呪いを解くためとなっています。となれば最終選別の過酷さも説明がつくのです。

「鬼を倒す組織」と「無惨を倒す組織」の違い

鬼を倒すのを目的とした組織

まず鬼殺隊が「鬼を倒す組織」だった場合、入試試験である最終選別はぬるかったと思います。

その理由は単純で、

・鬼を倒す=人手が欲しい

からです。

無惨は不定期に鬼を生み出していたため、鬼殺隊もそれに応じて相応の人員を補充しなくてはなりません。

そうなると「鬼滅の刃」本編で描かれた試験内容は人員を確保するうえでは不合理です。

もしも「鬼を倒す組織」なら別に柱レベルでなくても、そこそこ戦える程度で十分でしょう。

しかし鬼殺隊が「無惨を倒す組織」だと考えた場合、どうでしょうか?

無惨を倒すのを目的とした組織

そこそこ鬼と戦える程度ではあの無惨を倒せないのは「無限城編」で証明されています。

つまるところ「無惨を倒す組織」が求めているものは

無惨を倒す=執念

なような気がしてなりません。それを生き残る力に置き換えたからこそ、最終選別とその合格条件は本編のカタチになったのだと思います。

最終選別の厳しさは? まとめ

7日間、鬼がいる山中で生き残ることを試験としている最終選別はその厳しさから「ひどい」などと批判されています。

しかし呪いを背負っている産屋敷一族をはじめ、鬼の打倒に燃えている人間にとって無惨を倒すことは悲願でした。鬼殺隊が「鬼を倒す組織」だったら最終選別は優しかったと思いますが、「無惨を倒す組織」として動いている以上、入隊希望者には鬼という危険に身を晒しても生き残る執念が求められていたのだとも思えてなりません。

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