鬼滅の刃では、最後まで詳しく明かされなかったいくつかの謎があります。
今回は無惨が死んだ後も鬼の愈史郎が生き続けられたのか、そして珠世さんが作った薬の3つ目はどこにいったのかについて考察していきたいと思います。
無惨の死後も愈史郎が死ななかった理由
無惨が死ねば鬼は消える
そもそも、作中で登場するほとんどの鬼は、無惨が生み出していて、無惨が死ねば鬼は消える。
その際無惨も動揺した様子を見せましたが、その場では明言しませんでした。
しかし、無惨討伐後は人食い鬼が現れることはなくなって平和な世の中になった、ということなので、お館様の読み通り無惨が生み出した鬼は消滅した、と考えられます。
しかし、現代まで生き残っている鬼がいるのです。それが愈史郎さんと猫の茶々丸です。
愈史郎と茶々丸は鬼であるにもかかわらず生き続けることができているのでしょうか?
珠世によって鬼にされた唯一の存在
愈史郎は鬼である珠世さんによって鬼にされた唯一の存在です。
珠世さん自体は無惨によって鬼にされていますが、自分自身で無惨の呪いを解いており、逃れ者として無惨の監視・支配からも外れています。
愈史郎は人間時代に重い病にかかっており助かる見込みがない状態でした。
その時に医者として呼ばれたのが珠世さんだったのだと思われます。
そのままでは死んでしまう、という時に珠世さんに人間ではなく鬼になっても生き続けたいか、という選択肢を与えられて鬼になることを選んだ、ということがアニメで明かされています。
珠世さんは無惨のように鬼を増やしたいわけではなくて、鬼になっても生きたいと答えた時だけ鬼にするというふうに決めていたようです。
珠世さんが200年の間に鬼にできたのは愈史郎だけだったそうです。
その後、無限城での戦いの直前に猫の茶々丸も鬼となって、戦場で負傷した柱達に薬を届けるなど活躍しました。
茶々丸は珠世さんが鬼にしたのか?それとも愈史郎が鬼にしたのかはわかりませんが、登場した鬼の中で動物の鬼は茶々丸だけなので、珠世さんや愈史郎が動物を鬼にする薬や方法を生み出したのかもしれませんね。
愈史郎とその他の鬼の違い
人を食べない
珠世さんや愈史郎が無惨が生み出した人食い鬼と違う点はいくつかあるのですが、まず1つ目は鬼であるにも関わらず人を食べません。
輸血、と称し、ちゃんとお金を払って手に入れた血を飲むことで活動することができます。
さらに愈史郎は珠世さんのよりもさらに少量の血で活動することができるとのことです。
無惨の呪いを解いている
2つ目は先ほどもお伝えしたように、無惨の呪いを解いている、ということです。
無惨の呪いというのは、無惨の名前を口にすると体内にある無惨の細胞によって体を破壊されてしまう、というものです。
作中では、朱紗丸がこの呪いで殺されており、沼の鬼も名前を言うことを最後の最後まで拒んでいました。
ただ、この呪いに関しては黒死牟や猗窩座のように例外もいるようで、この2人は無惨の名前を口にしています。
無惨様が生み出した鬼ですし、きっと無惨様がなんとでもできるのでしょうが、おそらく呪いの有無や強弱を変えられるのだと思います。
無限列車編から遊郭編に入るつなぎの部分では、無限列車での出来事を伝えに来た猗窩座に対して、ただ名前を呼ぶだけで傷つけるという謎の出来事もありました。
名前を言われる事で相手を破壊することもできるし、その逆、つまり相手の名前を言う事で傷つけることもできるのかもしれません。
また、無惨が信頼していたり好かれている鬼に関しては呪いが発動しないのかもしれませんね。
愈史郎とその他の鬼との共通点
逆に珠世さんと愈史郎が他の鬼たちと共通しているのは、「日光を浴びると死んでしまうこと」「怪我の回復が早いこと」「血鬼術が使用できること」です。
珠世さんの血鬼術は「惑血」です。幻惑系の異能で、血鬼術を使う際は自分の腕をひっかいて、血を流すことで発動します。
作中では「視覚夢幻の香」と「白日の魔香」の2種類の技が使われていました。愈史郎の血鬼術は視覚を操るもので人やものを隠す「目隠しの術」や相手の視覚を操ることができます。
愈史郎が血鬼術が使えるのはなぜか
珠世さんは無惨の手によって鬼にされたので血鬼術が使えるのはわかるのですが、愈史郎までも血鬼術が使えるのはなぜでしょうか。
これは結局のところ謎なのですが、無惨の手によって生み出された鬼でさえも弱い鬼は血鬼術を使うことができません。
珠世さんの手によって人工的に鬼になった愈史郎が血鬼術を使用できる理由については、珠世さんの体に秘密があるのではないかと思います。
珠世さんは先ほどお話した通り、無惨の呪いを解いていることによって無惨の支配から逃れることができています。
呪いを解くために珠世さんは自分の体をいじった、と言っていました。
そもそも鬼になる方法は無惨の血を与えられることのみ、そして鬼の強さについても無惨の血の量が多ければ多いほど強くなる、ということが分かっています。
そして、無惨の呪いに関しても体内に無惨の血を介して入り込んでいる細胞によるものということが考えられるので、
珠世さんがどのように体をいじったか、ということに関しては「無惨の血や細胞を破壊した」ということだと思います。
そして、愈史郎を鬼にした時には、最初から無惨の細胞が入っていない珠世さんの血を与えられた、ということが考えられます。
ということは、無惨の細胞が抜けた鬼の血は人間を鬼に変えることができる力がまだ残っていて、その濃度や強さは血鬼術を与えることができるほどだ、ということも言えます。
珠世の研究の可能性
これは妄想ですが、珠世さんはお医者さんであり、長年無惨を倒す為に色々な薬の開発等を努力しているでしょうから、その過程で何かしらの薬で血鬼術を持たせることができることが可能になったのかもしれません。
そう考えると、珠世さんと愈史郎、そして茶々丸の他の鬼との決定的な違いは「無惨の呪いにかかっていないこと」ということが言えます。
愈史郎と茶々丸が無惨討伐後も生きていたのは、無惨の呪いにかかっていなかったからでしょう。
人間に戻す薬について
最後の1つを誰が使ったのか
鬼を人間に戻す薬は全部で3つ。
1つは禰豆子に使い、2つ目は無惨に珠世さんが打ち込んでいます。
最後の1つを誰が使ったのか作中では明かされていませんが、浅草の男性に使ったのかな、と思います。
珠世さんは無惨とともに戦いで死ぬつもりでしたからいらないとして、残された鬼、愈史郎と茶々丸、浅草の男性の3つが必要だったはずです。
珠世さんは鬼でありながら人間と同じようにやさしさを持った女性なので、誰かに薬を渡して誰かには渡さない、というようなことをするようには思えません。
人数分用意したかったけれども薬が人数分はできなかった、ということではないかなと考察します。
その時にもちろん、一番自分の近くにいた愈史郎に薬を渡すことも考えられますが、珠世さんの人物像から考えると、自らの意志に反して巻き込まれ事故的に鬼にされてしまった浅草の男性に渡したのではないかと思います。
愈史郎には事情を説明して、薬が足りなかったために自分の死後、愈史郎が死を選ぶ時に日光に当たるしかないこと、苦しい思いをさせてしまうことを詫びていたかもしれませんね。
カナヲが炭治郎に使ってなかった?
あれ?カナヲが炭治郎に使ってなかった?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、あれは珠世さんが作った薬ではありませんでした。
あの薬は、禰豆子に使う薬が足りなかった時のためにしのぶさんが独自に藤の花から抽出して作った薬でした。
なので、やっぱり薬は1つ余る計算になるんです。
結局無惨を倒すためには薬が不可欠でした。
鬼殺隊の総力と珠世さん、しのぶさんの共同研究による薬があったからこそ無惨を倒すことができました。
珠世さんが無惨に言ったセリフの中で個人的に好きなのは「お前を殺す為にお前より強くなる必要はない お前を弱くすればいいだけの話」というセリフです。
珠世さんが言っていた「弱くする」の部分を薬が担って、それが大成功したんですよね。
この考え方、個人的にはすごく好きだな、と思っています。
今回は、鬼滅の刃で明かされなかった謎について考察してきました。
作中で明らかにされていないことが多く、想像と妄想が入った考察だったので、もし他にもこんな切り口があるよ!等ありましたらコメント欄で是非教えてください!
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